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飛びのったら行き先ちがう
愛が暴走中、爆弾は投下された。
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英語の成績は中の下なので、自信がない。
と言うか、「ずっと」とかそういう意味の単語って何だっけ。習ってないか忘れました。

そんな訳でお久しぶりです。
修学旅行から帰ってきました。
持ってったデジカメの写真の中の殆どは八坂神社です。


とりあえずこっそり書いてたひっふーの話。
私はメリ蓮派です。



このまま、目が覚めなければいいと思った。



授業が終わって、帰りの支度も終えて教室を出る。帰りだから当然のごとく廊下には人がたまりにたまっていた。それには意をかえさず私はひとつの教室を目指す。
いつもなら廊下には必ずと言って良いほど彼女がいるはずなのだが今日はいなかった。理由は、別に解っていない訳ではないけれどだからと言って確信があるわけではない。ただ、何となくそうだろうなって感じただけ。
彼女と言うのは私ことマエリベリー・ハーンが所属している二人だけのサークル、秘封倶楽部のもう一人のことだ。
私には普通の人とは違う特殊な目を持っている。境界を見る程度の能力―それ故に良く別の世界へいってしまったりするのは余談である。
彼女にも私とは違うが普通の人とは違う特殊な目を持っている。星と月に場と時を見出だす程度の能力―しかし待ち合わせには遅れてくる。そのことに常々疑問を感じている。同じく余談だけれど。
カツン、廊下に足音が一際大きく響く。
私は少し下げ気味だった顔をつと上に上げる。そして此処が彼女がまだいるであろう教室だと確認して、戸に手をかけた。

ガラリ。

聴覚が、扉を開けた音だけに支配される。廊下はあんなに騒がしかったのに、何故か扉を開けた刹那にその声が一瞬にして消えてしまった。

カツン。
カツン。

私の足音だけが静かに、しかし力強く確かに響く。
教室には誰もいない、訳ではない。一人いる。彼女だ。
彼女は顔を机に伏せ、未だ微動だにしない。
つまり、そう言うことだ。

「蓮子」

彼女―宇佐見蓮子はあろうことか大学の教室で居眠りをしているのだった。道理でいつもはいるはずの場所にいないわけだ。
先程にも云ったように、大体予想はできていたのだ。ただ確信が持てなかっただけで。
そして今、確信した。

「蓮子」

再び呼び掛けた。返事は同じく無い。解っていたけれど。
ふぅとため息をついて仕方なしに蓮子の肩に手を添え軽く揺する。これで起きてくれればいいのだけれど。

「蓮子起きて」
「んっ、ぅ...」

期待なんてそんなにしてなんかいなかった。だから別に蓮子が起きなくても予想通りだったから気にしない。
蓮子は鬱陶しそうに声を漏らし、私の手から逃れるように少しだけ体を遠ざけた。

「蓮子」

起きない。また再び夢の世界へ旅だったようだ、心地よい寝息が聞こえ始める。

「蓮子」

ならば私は起こすまでだ。
離れた分だけ詰めより、また肩に手を添え軽く揺すり始める。ゆさゆさ、小刻みに揺れる。

「んー...」

明らかに不機嫌そうな声が聞こえた。鬱陶しそうに肩に添えた私の手を軽く払って体勢を整えより深く机に伏せる。ぐにゃりと力なく蓮子の体が歪む。

「...」

負けた。否別に競ってはいなかったけれど。でも正直言って蓮子がここまでだとは思っていなかった。個人的に寝起きは良さそうな気がするのだけれど、あくまで気がすると言うことだったと証明できた。いいことだと思う。多分。
ならば、

「...蓮子」

起きないのならば好き勝手をやらせてもらおうじゃないの。
多分、ちょっとした悪戯心が芽生えたんだと思う。例えると、あれ、私の中の悪魔が囁いたみたいな、そんな感じかしら。大体そんな感じ。
ふ、と今度は肩ではなく髪に手を這わす。さらりと抵抗なく蓮子の髪は私の手を呑み込む。まるで絹のようだと思った。すごく、綺麗。
夢の中へと沈み込んだ蓮子に反応はなかった。唯為されるが儘。

「...」

すぅ。
寝息が聞こえる。静かに静かに広い教室に、響いて。

臆病者なのだ。
普段なら蓮子に、蓮子の髪にさわるなんて怖くて恐くて出来やしない。
今彼女は寝ていて、だから私がやっていることを把握することなんて出来ない。臆病な私はそれを利用して蓮子に触れる。
蓮子の前髪を指で退かす。現れるのは瞳を覆う瞼。この瞼が開いてしまえば私は触れることができなくなる。
ずっと、ずっと。触れていたい。
だから。

このまま、目が覚めなければ良いと思った。





メリー→蓮子な話。
唐突に浮かんで書き始めたり日を改めて書いたりとかしてるのでめちゃくちゃに。

最近ひっふー熱が半端ない。
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