× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 何かにおちる音がした。 ツイラク ~in love. すごく、頼りない。見た目からそんな印象を受けた。 「ははっ…一応うちじゃあ優秀なんだよ、これでもね」 苦笑いを浮かべながら頬を掻きつつ、そう賞したのは骨っ子椛の上司。確か哨戒天狗の中でもそこそこの上層部に所属する奴だったかしら。彼の浮かべた苦笑いは、まるで私が思っていることを前以て予想していたような、またこれかとでも思うような、そんな顔。これまでにもそう言われもしくは思われてきたんだろうなぁと窺えた。 否、しかし。 この子の身体的特徴を見るとどうしてもそこに行き着いてしまうのだ。 「えーっと………、ちゃんと食べてる?」 「はいっ、毎日三食欠かさず食べてますっ!」 恐る恐る、と謂った体で訊いたのだけれど、骨っ子椛はそれを打ち消すように元気良く答えた。少し呆気に取られる。そして何やらぶんぶんという音も聞こえる。 その時喉仏ぐらいまで「だとしても、随分とほっそい身体してるねぇ」という言葉が達していたけれども言わないでおいた。多少なりともコンプレックスになっているだろうから、言ったらきっとしょんぼりした表情を浮かべる。 ふぅ、と。一つため息を吐いて私命名―骨っ子椛こと犬走椛をもう一度頭のてっぺんから足のつま先までじぃっと眺める。その途中でガチガチに固まった身体を必死に解すように、ぶんぶんと尻尾を振っているのが目に入った。さっきの音の出所はこれか。あと張り詰めた耳も。なんだか白狼じゃなくて犬みたい、なんて。そんなこと言ったらきっとしょんぼりするんだろうなぁって思ったから、これまた言わないでおいた。 「…で。何でしたっけ、用件」 椛をしみじみと眺めすぎて、否彼女の頼りないひょろりとした身体と実力とのギャップが激しすぎて大事な用件を忘れてしまった。これは職業にちょっと危険をもたらすかもしれない。何事も真実を伝える、これがブン屋だ。その為にはその時の状況をすばやく把握しすばやく記憶し、それを如何に簡潔に、且つ的確に文章に変換し相手に伝えるか。一流の記者の腕はここなのだ。 私の言葉を聞いて椛の上司は先ほどの苦笑いとは異なる、少し楽しそうな、可笑しそうな、随分と気の緩んだやわらかい苦笑いを浮かべた。椛は複雑そうな顔だったけど。 その表情を保ったまま、彼は私の質問に答えた。 「指南だよ、彼女の」 「ああ…」 思い出した。 途中ですけどあやもみ話。とりあえずテスト前までに仕上げられる自信が無いので晒して置きます。続きは11月20日以降に再開します。頑張れ私。 と言うか、もう少しでテスト一週間前なのに、あんま勉強してないな…。この結果で志望校の推薦とか色々決まるのに。そこも頑張れ私。 これってカテゴリーどこに入るんだろ…小話、なのか? PR この記事にコメントする
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